ロイスとハドリアン
全6巻、ひとつの物語。そして、筋書きとはまったく関係のない理由で私が何度も戻っていく二人。
これはシリーズのレビューではない。登場人物であることをやめて、何度でも会いに戻る誰かになってしまった二人についての文章だ。いまは二人の息子がそろってこの本を読んでいる。だから私はもう一度、誰かが初めてロイスに出会う瞬間を見届けることができる。

友情のすべてを、ひとつの仕草で
台詞はひとつもいらない
ハドリアン・ブラックウォーターは大柄で、ばかげたほど力が強く、いつも三本の剣を携えている。そのうえ高潔で、呆れるほど人を信じやすく、隠しようもなく善良で、女性に見つめられた途端にまるで無力になる。
ロイス・メルボーンは小柄で痩せていて、フードをかぶり、これまで一度も声を荒らげる必要がなかった。見せつけなければならない類いの危険さを持っているからではない。その必要がないからだ。
ハドリアンが三本のうち一番大きな剣を片手で抜いてみせる — 観客はきっかり一人。ロイスの呆れた目つきが、言葉ひとつなしに二人の友情のすべてを語っている。
上の場面には、筋書きにとって大事なことは何も起きていない。けれど、六巻を読み終えたあとも、この二人が物語そのものより長く心に残る理由は、すべてそこにある。


なぜ私は戻っていくのか
どんでん返しのためではない — それはもう暗記している
筋はわかっている。誰が何者なのかも、第5巻で何が起きるのかも、第1巻の第1章が二度目に読むとなぜ違って読めるのかも知っている。驚きが目当てなら、戻る意味はない。
私が戻るのは、この二人のためだ。何も起きていないときの二人の会話のため。一方は証拠に逆らってでも人を信じ、もう一方は誰も信じない — それなのに六巻を通して、どちらも一度として相手を直そうとしない、そのことのためだ。
いまは二人の息子がそろってこれを読んでいる。それだけは、自分ひとりでは繰り返せない。暗記するほど知っている場面へと誰かが近づいていくのを、どの一行が胸に届くのか分からないまま見守ることは。
全6巻、ひとつの物語、ひとつの順番
ここには本当に選ぶ余地がない
どの順番で読んでもいいシリーズもあれば、頭から通して読まなければならないシリーズもある。これははっきりと後者だ。各巻は前の巻が終わったところから始まり、第6巻は第1巻が背負った借りを返していく。
- 1. 『The Crown Conspiracy』2008 — ありふれた仕事に見える依頼
- 2. 『Avempartha』2009
- 3. 『Nyphron Rising』2009
- 4. 『The Emerald Storm』2010
- 5. 『Wintertide』2010
- 6. 『Percepliquis』2011
このサイトがこのシリーズについて知らないこと
そして、このページにどこにも評価がない理由
このサイトのほかのページには、どれも数字がある。このページにないのは、その数字をどこからも得られないからだ。私たちの情報源をすべて合わせても、シリーズ全体で集まった評価は10件。スコアを出さない下限は50件だ。
よそのサービスから聴き手の評価を持ってくることはできる。高評価だし、見栄えもいいだろう。それでもやらない。このサイトのランキングはひとつの情報源の組み合わせから計算されていて、他人の数字を借りてくれば、ランキングが持つ唯一のもの — どの数字も同じ意味を持つということ — を失ってしまうからだ。
だから、このページはランキングではない。おすすめであり、そのことをはっきり言っておく。
短い答え
順番どおりに読む必要はある?
ある。それが唯一の正しい答えだ。6巻は『The Crown Conspiracy』から『Percepliquis』まで、ひと続きの物語になっている。
これはヤングアダルト向けのファンタジー?
ヤングアダルト向けに書かれたものではないが、十代が読めないようなものは何も入っていない。うちの息子たちも読んでいる。
なぜスコアがないの?
私たちの情報源ではシリーズの評価が10件しかなく、スコアを出すのは50件からだから。意味のない数字を載せるより、「わからない」と言うほうを選ぶ。
6巻すべてを、順番どおりに
刊行年つきの読む順番と、同じリストをほかの8言語で。